2020年12月30日水曜日

聖ロザリー教会(Holy Rosary Church/Kalawar Church)

 バンコクのチャオプラヤー川河畔にあるロイヤルオーキッド・シェラトン・ホテル&タワーズの前の道をチャオプラヤー川上流に向かって進み、「リバーシティー」というショッピングセンターを超え、そのまま路地に進むと左手に突然瀟洒な「聖ロザリー教会」が現れる。
この路地は以前も何度も通ったことがあり、その度にこのカトリック教会は気にはなっていたが、今回は時間があったので寄ってみることにした。

【訪ねた日 2019年5月2日】

 

 入り口付近に設置された案内板によると、1786年にタイ王国国王ラーマ1世がアユタヤからやって来たポルトガル人宣教師にここに土地を与え、「カラワリオ教会」として建立。その後「カラワー教会」と名を変え、3回にわたり改築され現在の姿になったのは1897年のラーマ5世の統治時代だったとのこと。

 

 教会の裏側から入る。クリームと白の壁が美しい。横を通って正面にまわってみる。


正面から見上げると、立派な尖塔が目を引く。
 
 
 教会内に入ってみると厳かな空間が広がる。天井付近にアーチ状に教会名らしき中国語のレリーフがあるのが興味深い。



ステンドグラスも綺麗だ。この位置からの眺めに既視感があったのは、以前夢にできた教会とそっくりだったから。

2020年12月24日木曜日

House No. 1

2003年のことになるが、バンコクのチャオプラヤー川河畔にあるロイヤルオーキッド・シェラトン・ホテル&タワーズの真向かいに廃墟と化した洋館があった。古くも魅力的な建物だったのでシャッターを切ったが、ホテルが5つ星なのでそれでも不釣り合いながら解体されずに残されていたのも、何か隠された歴史でもあったのだろうかと思えた。

既に今はもう見ることができないかなと思いながら今回、16年ぶりに再訪してみたら、驚いたことに当時の面影を残しながらリノベーションされていた。

歴史を調べてみたら、フランス領であった近隣のフランス領インドシナから国境を超えてきたフランスの醸造会社がバンコクに支店を設けたのが、付近に大使館などが多かった理由によりここだったらしい。1907年から1925年にかけて建設されたが、撤退後は放置されていたが、2012年から2016年にかけて改装された。現在ではHouse No.1というイベントスペースになっているらしい。この名称は、ここが当時のタイ王国国王陛下が王妃に与えた格式高い土地であったことに因んで命名されたとのこと。訪れた日は門が閉ざされ、中に入ることはできなかったのが残念。

なお、この建物の北側には同時に建てられた平家の建物がそのままの状態で現存しているのも興味深い。ここは当時ヨーロッパに木材を輸出する貿易商のためのテナントとして貸し出されていたそうだ。

【訪ねた日 2019年5月2日】

これが2003年に来訪した時の様子。荒れてはいるが、入り口前の植木が動物をかたどって剪定されているのが不思議。


リノベーションされた建物。綺麗になったが、昔の趣はなくなってしまった。



門柱にはタイ語で堂々と บ้านเลขที่ ๑(1番地)と書かれている。
 



2020年12月22日火曜日

ティップサマイ(サイアム高島屋店)

 バンコクに「ティップサマイ」という有名なパッタイの店がある。場所がちょっと交通の便が悪いので行ったことはなかったが、アイコンサイアム高島屋レストラン街6階に出店したというので試しに行ってみた。流石に店内は家具や調度品など天然素材を活かして清潔だ。
注文したのはパッタイホーカイというオムライスのように薄焼き卵に包まれたパッタイと、おすすめのオレンジジュースで291バーツ(約1,000円)でいい値段。

結論は予想したとおり、これだけの人気店なので次回は「ティップサマイ」の本店に行ってみたいと思った。

【訪ねた日 2019年5月2日】


タイでお馴染みの調味料セットもオリジナル。


カトラリーも食堂というよりレストランだ。


テーブルもしっかりしている。


飲料水用の容器。タイ語のほか、日本語、英語、ハングル語、中国語で店名が表記されている。


こちらはオレンジジュース用。店舗が立派なのに飲料の容器がプラなのは、飲みきれない時に店外に持ち出す場合への配慮だろう。



 これが有名なパッタイホーカイ。見た目は洗練され、西洋料理のようだ。


2020年12月11日金曜日

赤十字病院と資料館

 バンコクのサムヤーンにある赤十字病院の建物が歴史的建造物らしいので行ってみた。地下鉄(MRT)のサムヤーン駅を降り、チャムチュリー・スクエアというショッピングセンターの前を東に進むとすぐ。正式名称はサオワパー王妃記念研究所(Queen Saovabha Memorial Institute)で、ワクチンの接種などを行なっているようだ。

【訪ねた日 2019年5月1日】


噴水のある中庭が広く、期待が高まる。




          
正面玄関から入ってみる。




こちらは裏口。




正面の玄関ホールを見上げると立派なフレスコ画が描かれていて、思わず声をあげた。病院内は撮影禁止と言われたが、玄関ホールのみならとオーケーがでた。






続いて隣接(敷地内の西側)の資料館(無料)に寄ってみる。こちらは靴を脱いで上がり、写真撮影も可能。
 

館内に入ると事務所にいた係の女性が席を立って案内してくれた。ラーマ6世がヨーロッパに赤十字の視察に行き、帰りに日本にも寄ってヨーロッパと日本のいいところを取り入れてタイに赤十字を設立したとのこと。現在はシリトーン王女が理事を勤めており、館内にも展示があった。
冷蔵庫用マグネットと缶バッジの記念品をいただいたので100฿ 寄付をする。







古い薬瓶には当時の錠剤が入っていた。




2020年12月6日日曜日

Wat Kongkha(ワット・コンカー)

 バンコクの西側に隣接するノンタブリーにワット・コンカー(วัดคงคา)という寺院がある。参拝を済ますと、境内のすぐ裏手に運河があり、多くの魚が棲息している。売店で魚の餌を買い与えて徳を積むのがタイ人に人気。

【訪ねた日 2019年4月28日】


質素な本堂内は黒犬が番をしていた。


回廊も慎ましい。
 




境内の裏にある運河。 


 
 

1袋10バーツ(35円)の色鮮やかな餌(麩)はタイの曜日カラーに染色されているようなので、まずは自分の誕生日の曜日の色の餌を選ぶのだろう。
 
 
 
 

 
 

徳を積んだ後は宝くじを買って運だめし。このへんは日本人がおみくじを引くようなものだ。

2020年10月11日日曜日

榊原ベーカリー

 東京都大田区の京急蒲田駅近くにある「キネマ通り商店街」に榊原ベーカリーという古い自家製のパン屋がある。今はこの店のようなパン屋はめっきり減ってしまった。

60年近く前には家の近くに丸十製パンという同じようなパン屋があったが、84歳の店主の話ではこの店は丸上という別の家号を引き継ぐ店だそうで、店内にレトロな看板が飾られている。

昔懐かしい「甘食」を売っていたので買って帰る。

外観はいたって普通だが、店内は別世界。


店主は「他のパン屋とは違うものを持っているから今でもやっていける」と自信を覗かせていた。


このケースの一番下にあるのが甘食(90円)。


この看板を見るだけでもこの店を訪れる価値がある。


2020年9月15日火曜日

プラー・カット

 タイにはプラー・カット(ปลากัด)という闘魚がいる。タイでは鑑賞用と同時に、魚同士を戦わせるギャンブルにも使われている熱帯魚だ。日本ではベタと呼ばれているように、日本でも手に入るので、家人が東京のホームセンターで見つけて衝動買いしてきた。 



ベタ用として餌も手に入る。


このヒレを細かく動かしているのが、相手を威嚇しているらしい。後日、家人が水の入れ替えの際に2匹を一時的に一緒にさせたら戦いが始まってしまった。



           


2020年8月9日日曜日

トゥクトゥクの絵文字

 🛺

日本語入力で「トゥクトゥク」を変換すると、このようなそれっぽい絵文字が出てくる。

トゥクトゥク(ตุ๊กตุ๊ก)とはタイの三輪タクシーのことだが、1980年代のバンコクでは私たちは三輪車を意味する「サムロー」(สามล้อ)と呼んでいて、「サムローはトゥクトゥクとも呼ばれることがある」という認識だった。現在ではトゥクトゥクのほうが市民権を得たので、サムローを変換してもこの絵文字が出てこないのはちょっと寂しい。(MacのCatalina 10.15.6とiOS 13.6で確認)

で、Macのユーザー辞書に「サムロー」として上のトゥクトゥクの絵文字を登録した😎。






2020年8月7日金曜日

風味せんべい 風間商店

東京都大田区の蒲田には嘗て1920年に開設された松竹蒲田撮影所があったが、その場所とは少し離れた京急蒲田駅東口の第一京浜国道を品川寄りに少し進んだ右側に「キネマ通り商店街」がある。撮影所とは無関係らしい。

この商店街を入ってすぐ右側に「風味せんべい 風間商店」というせんべい屋がある。今まで数回、店の前を通ったがシャッターは閉まっていた。ネットの情報によると、店主は高齢者らしいので、すでに廃業してしまったのかと思っていた。

本日、ダメもとで店の前を通ったら、なんとシャッターが半開きになっていた。思わず自転車を店頭に停めたら、中にお客さんらしい人影がある。半開きのシャッターに頭をぶつけたが店内に入ってみた。すると店内はおばあさんが1人で切り盛りしている。お歳は87歳とのことで、この店は創業約100年になるらしい。許可を得て年内の写真を撮る。

私の前の若い女性のお客さんは、今では珍しい量り売りでせんべいを買っている。おばあさんが丸い金魚鉢のようなガラス容器からせんべいを秤に移し替えて重さを量っている。


おばさんの話では、嘗て百貨店から物産展での出店の依頼があったが、その間この店を閉めるのが嫌で断ったそうだ。

大田区やマスコミからの取材もあったようだ。

今日はゴマ大丸、豆入年輪、京角、のり大丸を3枚ずつ購入。

店内にある暖簾が右書きなのが歴史を感じる。次回は量り売りの柿の種でも買うかな。